アリ(蟻)はアリ科に属する小さい昆虫の一種で、産卵する「女王アリ」、食料調達、育児、掃除などを行う「働きアリ」、巣を守る「兵隊アリ」とヒエラルキー社会の中で生活する社会性生物です。1つの巣には必ず1匹の女王アリが存在しており、数少ない雄と交尾を重ね雌の働きアリ・兵隊アリを生み続けます。因みに、雄は交尾をするだけのために存在し、交尾が終わると死に至ります。そのため、女王アリは雄の精子を蓄える器官を持っており、一度の交尾で得た精子を何度かに分けて受精させます。これらの生物学的特性はハチに非常に類似しているため、アリはハチ目・アリ上科・アリ科に属します。平均的にアリの体長は一般的に体長は1~30mm程度で、雑食性や吸う蜜性等様々な種類のアリが存在します。アリは集合フェロモンを体内にもっているため、危険を感じた場合や、餌のありかを他のアリに周知する際に体液を放出します。そして、多くのアリが集まってくる習性をもっています。また、基本的にアリは人間の身体に対して無害がものが多いですが、一部毒針を持ったアリもいるので注意が必要です。
種類によって異なりますが、基本的に4月から7月の間に女王アリが卵を生み続け、生まれたばかりの赤ちゃんアリは1~1.5ヵ月で成虫に変態します。7月から9月頃の暖かい時期に、羽アリは羽化し、今まで育った巣を卒業し、自分の巣(コロニー)を形成し始めます。このサイクルを毎年行い種(遺伝子/DNA)の保存を行っています。
・土壌(庭等の土の中)
・室内(リビング・玄関)
・樹木・竹・森・雑木林の中
・川・澤の近く
・都市部
・砂浜
等のあらゆる場所
アリは日本全国津々浦々にあらゆる種類のアリが生息しています。
※アリの詳細分布は各アリの生息地を参照してください。
アリはグルコース(糖)や昆虫や樹木が分泌する液をエネルギー源にしている「吸蜜性」タイプ、ムカデ・セミ・ミミズ等の昆虫類の死骸を食べてタンパク質(肉)をエネルギー源にする「雑食性」タイプ、菌類を主食にするタイプの3種類に大別されます。
アリの活動が活性になる至適温度は25℃と研究レポートにより報告されています。つまり、平均気温が25℃を超える6月,7月,8月,9月がアリの活動期となります。一方アリは寒さに弱いため、11月頃になると寒さで体が動かなくなり、3月頃まで巣の中で越冬します。
女王アリは春先の4月から7月の初頭頃まで卵を産卵し続けます。1回の産卵で1500以上の卵を産むことが報告されています。
■身体的被害:噛まれた場合、アルカロイド系の毒素で激痛を伴います。また、アナフィラキシーショックを引き起こす例が近年増加しています。
■衛星被害:アリは家の中の食料品(砂糖、タンパク質)にダイレクトに触れるため衛星面で被害を与えます。
■建物老朽化被害:巣を作るために家の木を利用することがあると報告されています。